2014年12月10日水曜日

食わず嫌いだった映画 その2「クレヨンしんちゃん バカうま!B級グルメサバイバル‼︎」

 映画版「クレヨンしんちゃん」は,「嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」あたりまでは観たけどその後は・・・という大人は多いと思う。

 私も同じだ。「戦国」までは公開される毎に劇場に足を運んでいた。

 しかし,原恵一という優れた作家が監督を退いてからの「クレヨンしんちゃん」は,ギャグもストーリーも行き詰まりが感じられて退屈で,観る気がなくなってしまった。



 今年,「逆襲のロボとーちゃん」の劇場公開とともにレンタル店に並んだ「B級グルメ」がなかなか面白いという評判を聞いた(読んだ?)ので,本当に久々に「クレヨンしんちゃん」を観てみることにした。



 舞台はいつも通りの春日部。
 ストーリーは,B級グルメのお祭りを蹂躙しようとするA級グルメのテロ集団を撃退するために,かすかべ防衛隊の5人が「秘伝の焼きそばソース」を焼きそばの達人に届けようと奮闘するというもの。
 テロ集団の首領も部下も変態というところまで,「クレヨンしんちゃん」のフォーマットに忠実である。

 ただ,ほとんどのしんちゃん映画が野原一家の活躍を中心に据えているのに対して,本作は親から離れた「かすかべ防衛隊の2日間に渡る冒険」になっているところが違っている。

 これがよかった。

 図らずも親元を離れ,子どもだけで森の中の一夜を過ごすかすかべ防衛隊。

 幼稚園児にとって,これほど過酷な冒険があるだろうか。

 「クレヨンしんちゃん」だから陰気な展開にはならないが,暗い森で野宿する姿を観るだけでハラハラしてしまう。

 自分が親のような気持ちになって,「がんばれ!」と思ってしまう。

 すっかりキレを取り戻したギャグに笑いながらも,手に汗を握っていた。



 いつもの通り,変態が改心してハッピーエンド。

 その後のエンドクレジットで,家に帰って大泣きしながら親に飛びつくまさおくんを見て,不覚にも泣いてしまった。

 「よかったね(^^)」

 バックに流れていた「RPG」という曲も,iTunesで購入してしまった。

 90点。

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